漆椀の肌
左)古物:飛騨高山合鹿椀 中)飯椀[QUAI] 右)粥椀[QUAI]
古い飛騨高山合鹿椀は能登半島の合鹿椀と比べてだいぶん小ぶり。
制作時代は近代に近い器かもしれません。材は栃。
轆轤跡や刷毛目が木地に残っています。
口縁や高台に布着せ(補強のために布を巻くこと)はなく、
外側は木の肌が微かに透けて見えるところがあります。
黒みを感じられない濃い茶色からみるに、生漆を塗り重ねたようです。
内側が薄茶色に変色しているので熱い汁か御飯が盛られたのではないでしょうか。
当時、この漆椀を使うのはハレの日の器だったのか
それとも日常の器だったのか。
祖父母宅での黒と朱の漆の椀は、主に神さんのお正月の御膳用として使われていました。
手に取ると壊れそうな程たくさん虫に喰われていたのですが、
神さま用の小さな御椀や御皿として子供心にも特別な存在と感じました。
右)漆の肌は使われるほどに艶が増します。
北海道札幌市中央区円山の住宅設計
家と庭の設計デザイン
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