木工学校時代のクラフト製作 自由課題

木工学校時代の1年目、後期の自由課題『クラフト』です。

自己テーマ:文箱
材:黄檗(キハダ)
20130729文箱-1

箱の深さが小中大となっている3段箱です。
フタの木目がとても奇麗だったので、
それが際立つようにと横から見たフタ部は凸状に加工してあります。
20130729文箱-2
20130729文箱-3
20130729文箱-4
キハダは樹皮が厚いコルク層になっており、このコルク層は目にも鮮やかな黄色。
この黄色部分は生薬の黄檗と知られ、染料にも使われます。
木材として使える部分は軟らかく軽い材です。
この木肌を鉋で削るとキラリと光沢のある、少し緑がかった黄金色をしています。

このキハダは元々一枚の板でした。
元末(もとすえ/根元から梢に向かって先細りになっているさま)でありながらも、
各年輪の位置が4角で揃いそうでした。
合わせてみると偶然にもピッタリと揃っていました!
出来るだけ切り幅の無駄がでないようにと木工機械の刃は一番薄い1mm厚を仕様。
今となっては自分でもどこが継ぎ目だったのか判らないくらい。
20130729文箱4面-1
20130729文箱4面-2
20130729文箱4面-3
20130729文箱4面-4
本当の指物(さしもの)の『留め形隠し蟻接ぎ』の仕口なら、より良かったのに…。
1年目の私の技術や道具ではとても出来ませんでした。
4角は三角形の楔で接着することとしました。

こちらはフタの内側。角の仕口の『留め/とめ』
20130729文箱フタ内留

20130729文箱フタ内
フタ板の木の収縮に対応しつつ動かないように、内側の中央に竹ヒゴの楔で固定してあります。


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木工学校時代の課題 キャビネット

飛騨高山にある木工の学校では、1年目にクラフト製作を学びました。
その際の中期課題『キャビネット(収納棚)』

私は家具の引き出しの中の部材となるサワクルミ材で製作することに。
白色から薄桃色へのグラデーションを持った素敵なサワクルミ材でした。

イメージは和風の飾り棚。
手持ちの灰被り備前焼きの花瓶を飾るための小さな飾り棚です。
筆ペンで描いたラフスケッチはおどろおどろしいですね(笑)20130723サワクルミ飾棚-1

こちらは全体図面。上部から見てハの字になっている意匠です。
20130723サワクルミ飾棚-2

加工部。『相かき』という仕口となっています。
手前になる上下の板面の4面は蒲鉾型の意匠。
20130723サワクルミ飾棚-3
この仕口を木工機械加工する時に『治具/ジグ』(木を加工する際の固定補助道具)を
セッティングするのですが、
このたった1つの治具の角度と位置を固定しただけで、
『相かき』用のスペーサーを足し引きし
すべての仕口の右左裏表、計8ヶ所を加工する事が出来きました。
自分で製作しておきながらこの想定外の出来事に
等の本人が驚いた仕口加工でした。

この裏に木枠をつくり、和紙を貼り、蝋で草花を描きました。
飛騨高山の吉島邸にある明かり取り窓には
和紙に蠟引きされた青海波という模様が描かれています。
蝋は後ろから日が当たると光を集めて浮かび上がります。
その青海波がとても印象的だったあまり、オマージュとして。
一輪だけ、飾る花瓶にすっと挿してあるように描きました。
そのことを先生に気付いて頂けた事は嬉しかったです。

こちらのサワクルミの飾棚は人に差し上げたので現物の写真は残っておりません。

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エキパルチェア その2/2

エキパルチェア
メキシコ産の素朴な木と丈夫な草の繊維で下地を組み、豚革を張った椅子。
201307エキパルチェア-1
エキパルとは『皇帝』との意。
アステカ王国の皇帝モクテスマ 時代頃に、皇帝の威厳さを示す椅子として有りました。
当時は豚の革ではなく特別に厳選飼育した動物の革を使用していたそうです。
そして16世紀、メキシコに入ったスペイン人によって世界に広まりました。
現在では世界中の人々の日常の場にも置かれています。

芹沢銈介 氏は昭和40年頃にはこのエキパルチェアを自邸で愛用されていたそうです。
白州次郎の妻、白州正子 氏も招かれた芹沢邸で座られたそう。

芹沢銈介 氏の自邸は静岡市立芹沢銈介美術館にて公開されています。


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エキパルチェア その1/2

1996年〜、飛騨高山に『玄ギャラリ』という名のお店が有りました(既に閉店)
自作作陶の品や、アフリカなどプリミティブな品々を扱われていました。
私は飛騨高山で木工を習う前の岡山県倉敷市に居た頃より
骨董やどこか芯を感じさせるモノが好きなこともあり、
とても魅力的なお店でしたのでよく通っていました。
そしてそこでお話を伺い、様々なことを享受しました。

師のように想う『玄ギャラリ』の店主が腰をかけていた椅子がこのエキパルチェアです。
201307エキパルチェア-2

柳宗悦が民藝運動を興し、賛同し集まった作家らのひとりである
紅型染め家の芹沢銈介の自邸でも置かれていました。
作陶家の河井寛次郎と若かりし頃の『玄ギャラリ』の店主は交流されていたそうで
もしかして芹沢銈介邸にも招かれた事があったのかも…。
民藝運動が盛んであったその時代の美意識が今も繋がれているような気がします。


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BKFチェア その2/2

BKFチェアの名は、
Antonio Bonet(アントニオ・ボネット)、Juan Kurchan(フアン・クルチャン)、
Jorge Ferrari Hardoy(ホルヘ・フェラーリ・ハードイ)の
アルゼンチン人デザイナー3人のイニシャルから由来しています。
また、“ハードイチェア” “バタフライチェア”などの愛称でも呼ばれています。

このBKFチェアのデザインの歴史は、
バットチェア(BAT/コウモリ)と言われた折り畳み椅子から始まります。

このバットチェアは
イギリス人の土木技師、ヨゼフ・フェーヴァリ・フェンビィが
1855年にデザインしました。そして、
1877年、イギリスで特許を取得。
1895年、アメリカで製造が開始。
1904年、ミーズリーで開催されたセントルイス国際博覧会で紹介。
1941年、エドガー・カウフマン・エンジニアの選定により
このバットチェアはニューヨーク近代美術館に納められました。

その後、このバットチェアに影響を受けて1938年にBKFチェアは発表されました。
40年代~60年代のアメリカの若者を中心に絶大な人気を誇り、今に至ります。

今では様々な企業がこのBKFチェアを製造販売中。
脚のジョイントの仕様が少しずつ違います。

アウトドア用品専門店の Lafuma社では、
私たちが9年前から使い続けているこの黒のフレームタイプ
MAXI POP AIRLON マキシポップアップ(日本限定カラー)
メッシュのナイロン地とキャンバス地の2種類があり、重量は2.73kg

こちらは更に小型化されたバージョン。
MICRO POP AIR マイクロポップアップ(日本限定カラー)
強度のあるアルミニウムを仕様しており
重量は1.3kgとさらに軽量化されています。

マキシポップアップの方は頭をもたれさせる事が出来るので
家の中でも1人がけのリラックス椅子として日々活躍しています。


アウトドア用、BKFチェアタイプの取扱会社 Lafuma(ラフマ)


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BKFチェア その1/2

今から9年前の2004年、
アウトドア用品販売会社、ラフマ( Lafuma )の折りたたみチェアを購入しました。
20130721BKFチェア-1

20130721BKFチェア-2
このように折りたためることができ、座るとハンモックのように身体を包み込まれます。
20070603支笏湖温モーラップキャンプ場
今でも北海道を巡るキャンプや自邸でも使用しています。
20041019朱鞠内湖

この折りたたみ椅子の購入時には全く知らなかったことですが、
これもまた名作と云われるBKFチェアが原型にあり、
姿も美しく、座り心地の良い椅子である訳でした。
人を惹き付ける、椅子の魅力。


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スーパーレジェーラ ジオ・ポンティ その3/3

ジオ・ポンティ( Gio Ponti )1891年 - 1979年
イタリア生まれの、建築家にして家具や陶磁器まで手がけたデザイナー。
世界最軽量木製椅子『スーパーレジェーラ』を生み出しだしました。

スーパーレジェーラはカッシーナ社と共同研究を進め1957年に発表。
それまでに7年の歳月をかけたそうです。
試作品(プロトタイプ)はその7年の経過途中のスーパーレジェーラ。
そしてカッシーナ社とロイアリティ(売り上げに応じた報酬)の契約をしたのも最初。
このロイアリティにより、デザイナーが潤うことになりました。

ジオ・ポンティは
イタリア ジェノバ近郊のキアヴァリで1800年頃から作られていた軽量椅子を研究。
キアヴァリチェアは軽くて粘りのあるトネリコ種で作られていました。
材質はバットの材などにも使われ、重硬で強靭。粘りがあり、曲げに強い木です。


スーパーレジェーラ 現行品 No.699 販売店
カッシーナ・イクシー

カッシーナ・スタイル―モダン・ファニチャーと暮らすカッシーナ・スタイル―モダン・ファニチャーと暮らす
(2009/04/17)
高橋 克典

商品詳細を見る


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スーパーレジェーラ 試作品? その2/3

1957年に発表された、1.8kgの世界最軽量木製椅子 
ジオ・ポンティのスーパーレジェーラ。
現行品はNo.699
現在もカッシーナ社より正規製造販売されています。

こちらの椅子がスーパーレジェーラの試作品である可能性は未知数です。
20130721レジェーラプロト?全体
購入したアンティークショップのお話によると南フランスで買い付けたられたそうです。
カッシーナ社のあるイタリアに近い…。
色々調べているうちに、プロトタイプを扱う他の店では
デンマーク製である可能性もあるとのこと。

背もたれの一番下。この木部だけ塗装の色が違います。
20130721レジェーラプロト?背

そして前脚先。書籍のモノクロ写真で見た特徴的なポッチ型。
「前脚はすーっと細くなって最後で膨らむ」書籍かネットで
ジオ・ポンティの言葉として紹介されていましたが、
私があやふやに記憶しているところで自信はありません。
20130721レジェーラプロト?横

スーパーレジェーラ プロトタイプ(試作品)のNo.639とほぼ同じ脚の形をしています。
20130721レジェーラプロト?斜
No.639は背もたれが3本。
脚の貫(ヌキ)の本数や形が違います。
しかしこの脚のラインや背板、座がイグサ類で編まれていることなど
なんとも共通点が多い椅子です。

これが本物の試作品かどうかは謎ですが、
名作と云われるスーパーレジェーラの7年もの歳月をかけた情熱を偲び、
本物でなくとも、その夢の価値として手元に置いています。


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スーパーレジェーラ 試作品? その1/3

それは偶然の出会いでした。
20130720レジェーラプロト?

札幌のアンティークショップにふらりと立寄り、
色々と物を見せて頂いた中に持ち上げるととても軽い古い椅子がありました。
ん?この椅子の前足の形…見覚えが…。
世界で最も軽量の木製椅子、
名作スーパーレジェーラが誕生する前の試作品では?…と。

図書館で借りてきた家具の本のなかで小さなモノクロ写真があり、
写真の中でジオ・ポンティが手に持っているその試作品の、
何故か両前脚だけポッチが付いてるデザインが格別に印象的でした。
ス−パーレジェーラのデザイナーのジオ・ポンティは
イタリアにある家具製造会社 カッシーナ社 との提携により、
7年ものの歳月をかけて名作椅子と云われるスーパーレジェーラが
誕生したことが書かれていました。。
その書籍のタイトルや何処の出版であったのか失念。
ご紹介出来ないのが惜しいです。

このスーパーレジェーラの試作品?の出会いの時と同じくして、
そろそろ我が家のコンクリート土間に似合う椅子が1脚あるといいね、
スーパーレジェーラはどうだろう?
しかし正規のスーパーレジェーラは今とても手が出せる値段ではないから
いつか資金が溜まったらねなどと、
パートナーと共に話合っていたところでした。


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2013-07-20 : : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

毛もの衣服の洗い方

ウールのニットや手袋などの洗濯が苦手でした。
手洗いで、ただただ押し洗いしても編まれた毛糸から空気は減らず、
洗剤が充分に染み込めなくて泡立つばかり。
空気を出すために何度も押すので毛が痛みます。
面白くない気持ちで、洗濯しながらため息…。

はっ!とある時『毛細管現象』を利用したらいいのだ!と思いつきました。
軽く畳んだ衣類を洗濯ネットに入れ、水と洗剤を入れた洗面器につける時がポイント。
最初に衣類の先だけ少し浸けます。

そうすると毛細管現象により、洗剤水が水面よりも上がってきます。
上がりが落ち着いたところまで衣類を少し沈ませます。これを繰り返します。
焦らずゆっくりと洗濯水にくぐらせる感じで。
衣類に含まれた空気が抜けていくのが判ります。

最後まで浸けたら、軽く押し洗い。
少し空気は出ますが、いきなり押し洗いするよりも格段に泡の量が減ります。
洗濯洗剤表示にある説明の浸け置き時間を待ちます。

すすぎ時の最初は衣類を持ち上げて水の自重で水きりをします。
自重が弱くなったら絞らずに握る感じで下部を掴みます。
洗濯と同じように水にくぐらせるように濯いでいきます。
濯ぎ最後の2回ほどは洗濯機の脱水機能を使います。
手洗いのすすぎの要領で水を含ませ、
衣類の重さや数によって脱水時間を1分〜3分に設定。
破れやすそうなショールやカシミヤなどの繊細な毛織りものは
それら1つ1つタオルに包んでから、まとめて脱水します。

今では好きな家事となりました。
自己満足なだけですが(笑)


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2013-07-20 : : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

衣類の整理

遅ればせながら、冬物衣類の整理をしました。

衣類は圧縮パック袋や食品用パッキン袋に入れ、
無臭の防虫剤は引き出しに1つを入れるのではなく、パックした1袋に1つ入れておきます。
20130719衣類パック
パックすることで虫の侵入を防ぎ、防虫剤も長持ちします。
取り替え表示が伸びるので、次のシーズンも衣類整理この防虫剤を使いまわしてパッキング。
薬剤成分が引き出しから生活を過ごす場に漏れることなく、人体に優しい。
着る季節がやってくる頃、パックしたことにより衣類がシワシワになっているので
軽く洗って皺をのばしてから着ます。
このとき防虫薬剤成分も洗い流され、触れる肌に害が少なくなります。
2013-07-19 : : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

陶磁器の漆継ぎ

日常で使っている陶磁器に出来たホツ(欠け)やヒビには漆継ぎを施しています。
20130717漆継ぎ-1
飛騨高山に在る古美術商『ゑま庄』店主に、
骨董品の器に金継ぎ(きんつぎ/漆で補強した上に金をのせること)をする事は
どうかと相談したところ
「本当の良いものに金継ぎをするのは美しくなるけれど、
雑器に金を施すと逆に品が無くなる」とのことでした。
確かにその言葉どおりだと思い、漆のみで補強しました。

美濃焼の産地として知られる岐阜県多治見市にあるお店の
『百草(ギャルリ ももくさ)』による、
古伊万里の写しの蕎麦猪口(そばちょこ)を14〜15年前に購入しました。
この形のラインと薄さが素晴らしい蕎麦猪口です。
しかし使っているうちにヒビが入ってしまったので漆継ぎを施しました。
20130717漆継ぎ-2
星空の白鳥座のように、羽を広げた鶴のように美しく見えました。
20130717漆継ぎ-3

しかし、ヒビに漆を染み込ませただけでは
この薄い磁器は使用によるわずかなたわみに負け
ツユがヒビ部分から滲みてしまいました。
幾度か漆を染み込ませましたがその度に同じ状況。
ヒビには漆を盛って補強しないとダメなことが解りました。

使うことと美しさを天秤にかけ
黒いヒビ筋の美しさに軍配が上がり、このままで飾っています。


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作業スツール

木工学校時代の2年目初期に行われる
家具の課題『スツール(背もたれと肘掛けのない椅子)』

昔から私はやはり『用の美』を求めていました。

自分で決めたスツールのテーマは2つ。
・作業で"使う"ためであること
・家具作りでどうしても出てしまう端材(はざい)を再使用すること

こちらは最初のデザインのラフスケッチ。
20130717スツールスケッチ-2
デザインが入ると、どんどんと求めているものからかけ離れていきました。
デザインはざっくりと削ぎ落すことにし、最終案に1番近いのは右下スケッチのひとつ左手。
20130717スツールスケッチ-1
人の目を惹かない、全くもって面白くないデザインですよね。
我ながらそう思います(笑)
無名作り手の『用の美』を追い続けていたので
私にはこのデザインが一番自然としっくりとハマったのでした。

実際に出来上がったスツール。
20130717スツール-2
座った時にも座面に立つ時にも安定するように四方転びの脚。
『転び』とは脚がハの字になっていること。
横から見て4面どの面もハの字になっています。
脚回りは作業動作の邪魔にならないために
垂直に見える程ギリギリまで転びの角度を小さくしてあります。
座面の大きさも座れる極限まで小さく。
貫(ヌキ/脚と脚を繋ぐ横に渡した木。下部。)は脚立代わりに
足をかけられるよう貫を頑丈にするために四角く。それに対応して脚も四角。
上にある物を取るのに座面に立つことがあっても、
立つ足裏全面を、四角くフラットな座面の端で支えているので
丸い座面よりも安定感が増します。
20130717スツール-1
スリットの座面は座ったときの蒸れを少しでも逃すことと、
幕板(まくいた/脚と脚との間の座面を支えている横に渡した木)に
スリット板を直接ビス(ネジ)で留めることで
スツール自体の重さを軽減させています。
丈夫であることは重くなりがちですが、
持ち運び易さにも出来る限り対応するようにしました。

この脚の一部に端材であることの証であるホゾ穴があり、
他の木で埋めてあります。
制作時の失敗ではないのですが、誰が見ても失敗と思うでしょうね。
密やかにご愛嬌(笑)

白い色の汚れは以前借り受けていた築40年の聚落壁を剥がし
漆喰を塗ったときの作業にて付着。実際に使ってきたスツールです。

同じ木工学校卒業のパートナーが製作したスツール
彼のデザインのスツールは私もとても好きです。
表には見えない座と足の仕口(しくち/木と木を繋ぐ構造)部分には特に感心しています。
hausgrasの庭の取材に下見に来られた方は
このパートナーのスツールを甚く気に入られたようで
「個人的なことで申し訳ありませんが、この椅子を庭に置いて写真を撮っても
良いでしょうか?」と言われたエピソードも。

「よく使うのは net ak のスツールだよね」とパートナーが言ってくれました。
使うスツールと言われて、素直に嬉しい。
100年後、願わくば本物の『用の美』となれますように。


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珈琲ポットのお湯

カフェ・ド・ランブルのポットの素晴らしさをコマ送りで。
自由自在にお湯の量を調整できます。

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珈琲だけの店
カフェ・ド・ランブル
〒104-0061 東京都中央区銀座8-10-15


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珈琲ポット

今から19年程前に、琺瑯製のコーヒーポットを頂きました。
20130713ポット全体
美しい形、そしてとても使い心地がよく、
鶴首状の注ぎ口は、点滴状の落とし湯から細い湯や多い湯までコントロール自由自在。
湯を注ぐという機能がそのまま純粋な形となった『用の美』のポット。
私が珈琲の魅力に惹き付けられたきっかけのポットです。

ロゴには『CAFE DE LAMBLRE』

このポットの、あまりの使い心地の良さに魅了され、
この名をたどり調べているうちに日本屈指の珈琲名店のひとつであることが解りました。
名店と云われる程に、珈琲の味に情熱をかけられる方々の追求はとてつもないものでした。
美味しい珈琲を淹れるための研究、試行錯誤、資金、どれだけの時間がかかったことでしょう。
そして今もなお、その情熱は注がれ続けています。

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カフェ・ド・ランブル
〒104-0061 東京都中央区銀座8-10-15


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掃除目標

湿度とカビと埃の話からの続き、我が家での掃除の手順のメモ。

さして特別なことではなく、人それぞれに掃除の仕方があると思います。
私たちはこのような生活感で暮らしています。

自邸は無垢の木の床です。

掃除はまず埃を取ることから。

布製品から出てくる多くの埃は空を舞っています。
部屋が無風状態のとき、埃は高さ30cm程の高さで浮遊しているそうです。
寝ている間や長時間外出している間に棚や床に積もることになります。

こうして埃が溜まる状況が判ってくれば、掃除の仕方が自然と見えて来ます。

まず朝起きたら棚やテーブルの上の埃を拭います。
次に床に溜まった埃をフロアワイパーで拭います。
空気に乾燥感があり、埃の舞いをいつもより感じるときには霧吹きを併用しています。
埃に水分を与えることで掃除時の舞いを落ち着かせたり、
フロアワイパーの面を湿らせたりと、
その日の空気と埃の状況に合わせて対応します。

掃除機をかけるのは、上記の埃を拭った後。
掃除機の排気で埃を舞い上げるのを最小限にしたいためです。

よく乾燥した日には、掃除機をかけた後に濡れ雑巾で床を拭き上げます。
これで完了。

とは言っても、毎日このように掃除をしている訳ではありません(笑)
棚の埃を拭うこともしない日ももちろんあります。

日々の小さな目標として
出来る時に、出来る分だけの、気楽な掃除で長続き。


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カビと埃

昨日の記事、『夏型結露とカビ』の続きです。

埃1gの中にダニが1000匹、細菌が13万個、ウイルスが3000万個ほどいるそうです。
4人家族だと、1日に発生する埃の重さは約10gとのこと。
多くの埃は寝具や衣類などの布製品から発生します。

自邸でも、行き来が多く板面が目に留まりやすい階段は
毎日拭いても埃が積もっているのがわかります。

今の時期の札幌でさえ、除湿機の湿度注意の赤ランプが点灯しています。
夏型結露を起こしやすい場所に
これだけの埃が積もればどうなるか…。容易に事の状況が目に浮かびます。
夏は冬よりも除湿と掃除に勤しみます。


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夏型結露とカビ

本日は札幌も気温が上がり29.4℃を記録。
湿度も高く蒸し暑い日となっています。

このように湿度の高い日は夏型結露が室内で起こりやすくなります。
夏型結露とは、冬の結露の逆バージョン。
外が暑く湿度があり室内では温度が低くなる場所、例えば
北側の部屋、ベッド下、家具の陰、クローゼット、床下のコンクリート基礎などに
湿度が集まってきます。

気温25℃〜30℃、湿度80%ほどに達すると
埃の中の菌類が急激に繁殖し始めるそうです。

まずは窓を閉め切って除湿機を稼働させてください。
外の空気も湿度がある場合、いくら窓を開けても室内は乾燥はしません。

高機密高断熱の家といえども、24時間換気の吸気口や
人の出入りのある玄関からなど完全密封はさせれてはいません。
湿度は家の外から流れ込み、
家の内では人の呼吸や発汗、調理などからも大量に湿度が発生されます。

とにかく室内を乾燥させること。
温・湿度計であちこちを常に計り、よく観察をすること。
湿度が溜まりやすいところには乾いた空気をこまめに送ることをお勧めします。


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桂棚 意匠

1997年に案、1998年の1月に完成した自作の桂棚。
意匠テーマは民藝運動の『用の美』から繋がって来ています。

本物の『用の美』は大工道具の様に、使われたものに宿る美。

飾るというのは本来の『用』から離れていますが、飾るという用を持たせました。


元の案は簡素な板と束だけで造られた古い棚からのイメージ。
家具という存在感を持ちながらも主張が出過ぎず出なさ過ぎないよう、
飾り棚としての用の形作りを考えあげていきました。
飾るモノを引き立てる役なので、棚そのものの装飾意匠は
出来るかぎり引き算をしていきました。

桂棚図面
20130708桂棚図
この図面があっても、もう二度と同じ雰囲気の桂棚は作れません。
板も束もそれぞれ共木、引き出し前板は木目が連続した一枚板であることと、
同じ樹種の桂を使用したとしても一本の桂ごとに個性を持つためだからです。
このことは、木目に漆塗りや着色塗装で色調整をしない家具全般に当てはまります。


20130708桂棚

飾り棚として長く使われて板に欠けや傷が付き、古びて枯れ、
金具の真鍮はさびて鈍い光を持つ頃に、
この桂棚の魅力が最高であって欲しい。

温故知新と、
『用の美』に憧れて形となった、桂棚の話。


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桂棚 束のむくり

伝統建築用語に『天井、一分(いちぶ)のむくり』という言葉があります。

畳の枚数 × 一分(尺貫法:いちぶ/約3mm)ほど、
あらかじめドーム型に中央を上げておくことを『むくり』をとると云われています。

『むくり』には2つの理由があります。

ひとつめは、天井を真っ平らに張ると目の錯覚で
天井中央が垂れて下がって見えてしまうこと。
ふたつめは、天井板の自重と経年変化で実際に垂れ下がってきてしまうこと。
その2つの問題を解決した先人の知恵です。


この桂棚でも、束の面がほんのわずかに凹んで見えるので
少し膨らみを持たせました。
20130703桂棚-5
(左:束サンプル むくり無し (右:むくり有り


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桂棚 引き出しの手持ち金具

桂棚 引き出しの金具図です。
20130708桂棚金具図

自作の飾り棚に似合いそうな引き出し持ち手金具のイメージは
『房(ふさ)』に決めていました。
厚みがあり、裾広がり、跳ね上がった房先。
装飾を控えた直線的なこの桂棚に似合うデザインの金具はどうしようか…。
しかし、和家具取扱いの金具カタログを見れども、ペラペラの薄い金物だったり
装飾が過ぎたりと、どれもしっくりしませんでした。

結局、金具は自作することにし、真鍮の板や角棒から削り出しました。
20130702桂棚金具
金物を作るのは時間がかかり、
家具製作4週間の日程のうち2週間分をこの金具の加工に費やすことに。

この房型の持ち手は重いので
引き出しの前板に金具の先がコツコツと当たっていました。
これでは板に傷がついてしまう…。
どうしようか…と飛騨高山の骨董店を巡っていたら
手掛け金具が当たる前板に鋲を打っている和家具を見かけました。
20130708桂棚 金具 鋲
真鍮の小さな鋲を打つことで問題解決。


柳宗悦(やなぎむねよし)氏は『用の美』の思想から民藝運動(大正15年〜)を起こし、
多くの作家が集まっていました。
そのうちのひとり、木工家にて漆芸家:黒田辰秋(くろだたつあき)氏も
家具の金具を自作されたそうです。
似合う金物を求めていくと自然と自作に向かうのではないでしょうか。
美しい家具は木だけの彫刻装飾に収まらず金具も美しさに影響されます。

その美に憧れ、近づきたかった桂棚。


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桂棚 板の伸び縮みに対応

桂棚 引き出し内部の構造です。
20130708桂棚 引き出し奥

束と横桟のホゾに隙間を設けています。
表には見えないところですが、
ここも桂板の伸び縮みに対応出来るように束と横桟に逃がしを作りました。
後ろ束ホゾは板が動けるよう無接着。
前束のホゾは接着。


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桂棚 畳摺り桟(たたみすりざん)の仕口

1997年当時、自作の『桂棚』の畳摺り桟の仕口の図面です。
20130705桂棚図

床に面するこの箇所のデザインや構造にどう向かって進むか…
和家具の記憶をたぐり寄せ、文献を調べ、飛騨高山での骨董家具を見て巡り
飾り棚として置おかれる場のイメージ…。
束だけの足よりも畳に跡の残りにくい桟の仕様にしました。

正面になる束足はホゾとホゾアナの加工で接着剤を使用。
後ろ側の束は台形のかたちをした蟻桟(アリザン)の仕口で無接着。
指物の仕口仕様用語で『寄せ蟻ほぞ接ぎ』と言われています。
無接着にすることで、板の乾燥よる収縮や湿度の伸びの動きに
対応させることにしました。

蟻桟という仕口は、家の柱組みから
kizami10.jpg
hausgrasu 撮影 Blog op.家のこと草木のこと「墨付けと刻みの風景」
テーブルのような大きく幅広板の反りを止めたり、
茶道の席で使われることもある繊細な和家具の指物(さしもの)にも
使われる幅広い伝統技法です。
このような台形のホゾは、蟻の頭の形から名付けられたと伝わっています。
海外でも同じような伝統技巧があり、ダボテイル(鳩の尾)と云われています。

この桂棚でも蟻桟を入れ籠めるよう、ホゾは小さな蟻桟の仕口。
蟻ホゾは、入れ込むために上に繋がる束ホゾの半分の長さと幅。
対して受ける蟻ホゾアナも半分。
それだけで後ろの束足を保たせてあります。

ホゾアナとなるのはポソポソと欠けやすいカツラ材なので、
手道具の薄鑿(うすのみ)で蟻桟の傾斜を慎重を重ねて少しずつ削りました。
此処だけは試しサンプルを造ることが出来ない勝負どころでしたので
このような細やかな蟻桟を初めて手がけ、淡々と作業しつつとても緊張しました。
上手く組み上げれた時には「あぁ、よかった…」と安堵したことを思い出しています。


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桂棚 仕口(しくち)

カツラの板とアサダの束(つか)の仕口(しくち/構造のこと)です。
20130703桂棚-2
20130703桂棚-3
枘(ホゾ/材:アサダ)と枘穴(ホゾアナ/材:カツラ)を削り出します。

ホゾはホゾアナに対し、
木目の繊維に添っての縦方向は少しキツめ、横方向は少しゆるめに加工します。
打ち込み(組み上げ)には軽過ぎず、また途中で止まらないキツさに仕上げます。

横幅方向は手で斜めに差し込んでそのまま動かない程度に挟み込み、余裕を持たせます。
とはいえ、この段階での横方向のかませはブカブカにはしません。
仮組みの段階で横方向をキツめにしてしまうと、本組み上げの際に横の圧力で
材が縦方向にひび割れを起こして強度が弱くなってしまうためです。

また、縦方向の木口(こぐち/年輪が見える方)までの距離が短すぎたり、
キツすぎたりすると縦方向の圧力に耐えきれずに繊維に沿ってヒビ割れて、
最悪には木材そのものが飛んで欠ける事なども起こしてしまいます。

同じ種の材でも生える環境によって堅さも年輪の密度も違ってくるので、
機械加工ではそれぞれの仕口の塩梅を調整するために
仕口ごとの加工のサンプル造りをほぼ必ず行います。
手間はかかりますがこうしてひとつ仕口のサンプルが出来上がれば
次から同じ作業を手早く正確に進めていけます。
最後の細やかな調整では鉋(かんな)や鑿(のみ)などの手道具でする事もあります。

カツラの材は軟らかいので手道具の加工がしやすく、
大木となるのに、もともとの木の捻れや割れが少なく、軽い材です。
朴(ホオ)よりは粘りが少ないので細やかな造作には欠けやすい材ともいえます。
手で持つのにも軽く、
構造的に荷重のかからないところに使われる事が多い木です。
鎌倉彫などに代表される彫刻装飾に漆を塗ったものや
刳物(くりもの)の材にも使われます。
京指物、江戸指物にみられる繊細な家具、茶棚などの指物(さしもの)の
作業台としても使われます。
和装の『裁ち板』としても使われていました。

『桂棚』を制作するにあたり、そのカツラ材の特性を見込こんで
木工機械の角鑿(かくのみ)カッターの刃先を
再度研ぎたててもらえるよう学校にお願いしました。
研ぎの価格は高いものでしたが「どううしても」と。
こうして新たに研いだカッター使用していてもボソボソと木の繊維がつぶれます。
20130703桂棚-4
家造りでの大工道具や左官のコテなどと同じように
木工というものも材と道具には相性があり、
それぞれの役目を果たしていることに気づかされます。

束となるアサダの赤い面を手前に同じ縦の木取りをし、
木目のラインが一本で繋がって見えるように組み上げました。
20130703桂棚-5
木材も貴重で失敗が許されず、テスト材も充分に木取り(きどり/木材の製材段階)出来ず
難しかったのを思い出します。
材の余分が無く、刃物幅も惜しいほどのギリギリの木取りだったので
「なんとしても無駄にしたくない」と木材的にも精神的にも無理をし、
荒木取り(あらきどり/生木の製材の後に乾燥をさせ、
家具加工する前の木取りとしてさらに製材をすること)の段階で
パワーのある機械に材を支え持っていた手を引き巻き込まれ
指先の骨折と爪剥がれをしてしまいました。
機械のパワーは手道具の力とスピードとではとても違いがあります。
木取りの余裕さ、治具(ジグ:成形を補助する道具)や筋力、
勘もまた技術の一部となることを痛感しました。

この加工部分は『段取り八分』と『仕上げは二分』との間の、わずかな作業部分です。


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桂棚(かつらだな)【自作品】

飛騨高山にある木工の学校(2年目)での家具作り自由課題にて
1997年の年末から1998年始にかけて製作しました。
学校で習ったテーブルや椅子、箱物(キャビネット・引き出しの)などの
家具類の仕口と、自己探索した指物的仕口をミックスさせた飾り棚です。

20130702桂棚-1
棚板、引き出し前板、裏板、側板の材は柔らかな桂(かつら)。
引き出し内部の側板、向板、底板は白く軽いサワクルミ。
束と畳摺りは紅く堅いアサダ。
金物は真鍮削り出し。
塗装は荏胡麻油。

夕日色の棚。
桂の木肌に少し油を擦り込むと和らかな赤色に。
この色と質感に惹かれました。

そしてこの桂の板は共木(ともぎ)。共木とは同じ一本の木からとれた板のこと。
桂は皮付近の白太(しらた)は幅も大きく
材質的にも中心部よりもさらに脆く弱いので
棚板には残らないように木取りをしています。
その赤太部分だけを使ったこの桂棚として数えられる年輪だけでも50数年。
中心部よりも端の材でこの年輪数なのです。
生木の頃、木皮から芯部までだと150年から200年ほどは
有に経っている大木の桂。
色も木目もとても奇麗な板です。


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